「天国でまた会おう」をみてきました。
私はこの映画の原作が大好き!
原作が好きすぎるのでちょっとばかり
批判的になるのは許してほしいです。
仕方ないよね!
過去に書いた天国でまた会おうの記事
天国でまた会おうのあらすじ
1918年、休戦目前の西部戦線。
生き埋めにされたアルベールを救ったエドゥアールは、その時に顔に重傷を負ってしまう。
パリに戻った二人を待っていたのは、戦没者は称えるのに帰還兵には冷たい世間だった。
仕事も恋人も失ったアルベールと、生還を家族にひた隠しにするエドゥアール。
そこに、声を失ったエドゥアールの想いを“通訳”する少女が加わった。
一度は負けた人生を巻き返すために、彼らは国を相手にひと儲けする大胆な詐欺を企てる。
だが、そこには隠された本当の目的があった──。
公式HPからの引用です。
見どころはやっぱり美術かなー!
衣装や小道具が絢爛豪華で、
カメラワークとかも凝ってるなー!
ストーリー以前に見てるだけで感心。
エドゥアールが顔を隠すための
マスクを作るのですが、
これがとっても芸術的!(前衛的?)
これらを見られただけでも
価値があったかなと思います。
私はアートに疎いのであまり分かりませんが
有名な作品へのオマージュが
ちりばめられているらしいです(;^_^A
わかんねー!無知ってさみしいわね。
原作
エピソード詰め込みすぎで盛り上がりに欠けた
原作と変わってる箇所もたくさんあったけど
大まかにほとんどのエピソードが
詰め込まれていました。
それは嬉しいけど、そのせいで全体的に
盛り上がりに欠けたのではないかと思います。
ひとつひとつのエピソードが消化不良というか、
描写が足りない・・気がします。
原作が好きすぎてそう思ったのかなと
思ったけれど、一緒に見た夫も
なんか全部がさらっとへー、ふーん、
そうなんだーって言う感じで
話が進んでいったよねと言っていたので
私の思い入れのせいだけでないんじゃないかな。
全然ハラハラドキドキもなかったし、
絶望的な状況も描かれていなかったし…。
本当に残念だった。
あらすじを見ている感じでした。
※ネタバレです※
しつこいですが、ここから物語の
根幹に関わるネタバレをするので
未読の方は絶対読み飛ばしてください。
最後にエドゥアールは自殺するんですね。
その自殺について、原作を読んだときは
エドゥアールの気持ちがとても
よく分かったしこれしか彼の進む道って
なかったよね…と思いました。
悲しいけどハッピーエンドだな、
彼はこれで救われたんだと思いました。
原作を読まずに見たら、え、なんで?!
って思うんじゃないでしょうか?
ひとつひとつのエピソードの裏付けがない…。
文句ばかり言ってごめんなさい(/o\)
でも本当にがっかりしたんだもの。
メルランさんが不正を告発する
エピソードも一瞬だったし~!
メルランさん、実は陰の主役
だったと思うのですが…。
作る事はすてる事
私は映画にしても小説にしても
何かを作る事って、
捨てる事だと思っています。
(なにも作っていない私が言うのも
どうかと思いますが)
作る人ってものすごくたくさんの
アイディアやインスピレーションが
溢れていると思うんですよ。
で、洪水のようないろんな要素から
必要な物を掬い取る、それが
センスと言う物だと思います。
必要ないものをそぎ落とすことが
作る事だと思っています。
絵を描くこととかもそうなんじゃないかな。
下手な人はどんどん足すけど、
うまい人はどんどん削っていく…
違うかな…(;^_^A
異論があっても心の中に留めて
おいてくれるとありがたいよ!
それは作風にもよるかもしれないけど
門外漢の私はそんな風に思っています。
関係ないから無責任に何でも
書けていいよね!
二次創作って(こう見えてあまり縁がない)
作者が捨てたそんなエピソードを
拾い集める行為なんじゃないかと思っています。
何が言いたいかって言うと、
もっとエピソードを捨てるべき
だったと思うのです。
ある一点に焦点を当てて、
物語を再構築する必要が
あると思うのです。
だけど、今回の映画、原作の
主なエピソードを集めただけみたいな
構成になってると思うんです。
十分おもしろかったかもしれないけど、
もっと面白くもなったと思うんだ。
もったいない!
ハリウッドでリメイクしないかな。
でも、どのエピソードも捨てがたいという
気持ちも分かるから、ドラマが良いかも。
でもこの映画の脚本、なんと
原作者のピエール・ルメートル自身が
書いてるんですよね…。
やっぱり餅は餅屋なんですかね。
原作との違い
すごく好き!って言いながら、
手元に本がありません(;^_^A
ので、確かでない記憶ですが。。。
アルベールは監督自身が演じていて
かなりおじさんですが、原作では若者。
けっこうがっかりしました。
ちょっと間抜けな顔をした、
童顔の青年…のはずがおじさんですからね。
他にもきっとたくさんあるんでしょうけど
すみません、私が衝撃を受けたのは
この年齢の事と、もうひとつ。
ルイーズが最後アルベールと一緒に
逃げてしまう所です。
だって!原作の最後の一文、
確実に次回作への伏線ですからね!
「20年後(だったか?)に見出されるまで
ひっそりと暮らした」
と言うような終わり方だったと思います。
それなのに、アルベールと一緒に
逃げちゃったら話が変わってしまうんじゃ。。。
第2部はエドゥアールのお姉さんの
マドレーヌが主人公です。
第二部 炎の色
第3部はたぶん、ルイーズが主役!
どうなっちゃうの?!
早く読みたいです。
映画や小説はいいですよね。
あと、漫画も!
読まなきゃいけない本やマンガ、
観なきゃいけない映画がたくさんありすぎて
とっても忙しいよねこでした(^^)/
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